日本研究をひらく 「国際日本研究」コンソーシアム記録集2018

日本研究をひらく 「国際日本研究」コンソーシアム記録集2018
日本研究をひらく 「国際日本研究」コンソーシアム記録集2018

『日本研究をひらく 「国際日本研究」コンソーシアム記録集2018』

(坪井秀人・白石恵理・小田龍哉編、晃洋書房刊、3,400円+税、 194ぺージ、A5判並製)です。

京都にある国際日本文化研究センター(日文研)が中心となって、
2017年に発足した「国際日本研究」コンソーシアムの記録集です。

昨年度刊行された『なぜ国際日本研究なのか』でも校正・DTPを担当させてもらいましたが、
今年度は装丁デザインも任せていただきました。

 

【カバー】

日本研究をひらく 「国際日本研究」コンソーシアム記録集2018
日本研究をひらく 「国際日本研究」コンソーシアム記録集2018

国際日本文化研究センター所蔵の古い世界地図をカバーに採用して、
アンティークな雰囲気に仕上げています。
書名の近くに日本を配置すべく、だいぶ調整をしました。

カバー用紙はコルキー。
凹凸の具合が、コルクっぽい風合いの用紙です(しっとりはしていません)。

初めて指定した用紙だったので、どの程度色調が変化するのかドキドキでした。
見るからにインクを吸いそうな紙です…沈みすぎたらどうしよう(> <)
とか悩みに悩んで色を決めていったのですが、出来上がってみたら
ちょうどいい程度に落ち着いていてホッとしました(印刷所さんのおかげかも)。

そして、なぜアンティーク方向にしたかというと…
なんとこの本、「アンカット」仕上げなんです!

【アンカット】

日本研究をひらく 「国際日本研究」コンソーシアム記録集2018

わかるでしょうか?

本文用紙の天(上の部分)が切り揃っていないんです。
これはアンカットという昔ながらの方式で、この部分は裁断せずに製本してあります。

天だけでなく小口(横の部分)もアンカットにすると、さらに
古い時代の書籍のような趣きになるかと思いますが
正直、めくりにくい(たぶん)。

現代では天も小口も裁断して切り揃えるのがあたりまえなので、
アンカットにすると(通常やらない折り方になるため)逆に高価になるそうです。

このご依頼をいただいた当初、アンカット本だと聞いて
めちゃくちゃテンション上がりました!!
アンカット本の制作にかかわるのは初めてだったからです。
こういうご依頼、絶賛お待ちしております(笑)。

ちなみに今でも新潮文庫は、天がアンカットになっています。
コスト面とかいろいろあっても、アンカットと、しおりをつけることは
かたくなに守り続けているそうです。

 

【表紙】

日本研究をひらく 「国際日本研究」コンソーシアム記録集2018

【本扉】

日本研究をひらく 「国際日本研究」コンソーシアム記録集2018

本扉はもやっとした感じが手漉きのように見えなくもない、ボロという用紙にしました。

【もくじ】

日本研究をひらく 「国際日本研究」コンソーシアム記録集2018

【本文】

日本研究をひらく 「国際日本研究」コンソーシアム記録集2018

文化について、言葉についてなどさまざまな視点から
日本研究をされている先生方の発表内容は
日本語を扱う仕事をする者として個人的にとても興味深かったです。

また、一部の研究者たちの閉じた世界ではなく、
もっと広げていかなくてはならないという
危機感もひしひしと感じる内容でした。

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