姫路藩窯東山焼と永世舎——鐵元堂コレクション
(ひめじはんよう とうざんやき と えいせいしゃ——てつげんどう これくしょん)
著:梶原成郎
監修:山本和人
発行:金木犀舎
ISBN 978-4-909095-46-6 C0072
A4変形・並製・102ページ・本文オールカラー
2023年11月10日発売
定価 2,200円(本体価格2,000円+税)
●書籍紹介
幻のやきもの「東山焼」の名品図録
古くから交通の要衝として発展し、革製品や染織品などさまざまな工芸品の産地としても知られる兵庫県姫路市で、江戸後期に姫路藩の保護のもと始まり栄えた東山焼(とうざんやき)。
その芸術性の高さから日本の陶磁器史においても高い評価を得ているものの、文献はほとんど確認できておらず、“幻のやきもの”と呼ばれています。
花瓶に付ける耳を鷺の形にしたものなど、他の産地ではあまり見られないデザインが特徴的で、見応えのある作品群は時代を超えてもなお多くの人々を魅了します。
本書では現存する東山焼の、コレクター選りすぐりの作品をそれぞれの銘とともに美麗な写真で紹介します。東山焼の陶工らの力によって、同地域で明治時代に発展した永世舎(えいせいしゃ)と白鷺製(はくろせい)のやきものも掲載。
東山焼開窯200年を経て、東山焼の真髄に触れられる全84点です。
●もくじ
・はじめに
・姫路のやきもの—東山焼と永世舎(山本和人)
・図版
——東山焼
——永世舎
——白鷺製
・年表
・協力者
●本文イメージ
●はじめに(一部抜粋)
美術品には、作品や道具としての魅力だけでなく、かつてそれを所有し愛用した人たちとの時間と物語が詰まっています。いわば時間を愛でるタイムカプセルです。美術品を手に入れることは、それが存在してきた年月の重みを受け継ぎ、分かち合うことでもあります。
私が姫路のやきものを収集し始めたのは、20代後半からです。当初はヴィンテージ家具に興味を持ち、それに合わせて根付や刀剣のなども集めていました。ロンドンまで買い付けに行ったことも幾度かあります。
姫路には、江戸時代後期から明治時代初期にかけて、やの名窯がありました。私は幼少期をかつて東山焼の窯があった白浜地区のや姫路城西の男山の近くで過ごしたことがあり、それがきっかけで姫路のやきものに目を向けるようになったのかもしれません。以来、約30年にわたって姫路のやきものを探し求めてきました。
姫路藩の保護の下、始まり栄えた東山焼は、染付や青磁などの優れたやきものです。永世舎は、明治時代に海外輸出向けに華やかな色絵磁器を焼いた窯です。これらの作品は、日本の陶磁器史においても貴重な存在であり、私は姫路のやきものが持つ歴史的・芸術的価値を広く伝えたいという思いから、この本を出版することを決め、これまでに収集した200点以上の作品から84点を厳選して掲載いたしました。今年は姫路城世界遺産30周年という節目の年です。この機会に姫路城だけでなく、姫路の得難い文化遺産であるやきものにも注目していただければ幸いです。
●著者プロフィール
梶原 成郎(かじはら・しげお)
1965年、東山焼発祥の地に近い姫路市白浜に生まれる。後に同じく東山焼の窯があった男山の麓の鷹匠町へ転居し少年時代を過ごす。1991年より運送業、冷蔵倉庫業を始め、この頃より作品収集するようになり現在に至る。
●監修者プロフィール
山本 和人(やまもと・かずと)
1959年、静岡県三島市に生まれる。1994年、姫路市書写の里・美術工芸館開館時より学芸員として勤務。2019年、同館退職。著書に『姫路のやきもの 東山焼と永世舎』(海風社)がある。
●メディア掲載情報
<2024年1月30日>
2024年2月2日発売の陶芸専門誌「炎芸術」2024春号(No.157)に、
『姫路藩窯東山焼と永世舎——鐵元堂コレクション 』が掲載されました!
東山焼の解説から昨年、姫路市書写の里・美術工芸館で展示された内容まで、くわしくご紹介していただきました。
<2023年11月9日>
本書についての記事が、11月9日(木)の神戸新聞 朝刊に掲載されました。
東山焼の解説から、姫路市書写の里・美術工芸館での展示の内容まで、くわしく丁寧に紹介していただきました。ありがとうございます!
ネットニュースとしても掲載されています▼
神戸新聞NEXT「姫路ゆかり、厳選の磁器紹介 東山焼と永世舎の逸品、書写の里で実物展示中」
ぜひチェックしてみてください☺️
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金木犀舎の「オーダーメイド出版(自費出版)」で制作された本です。
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